ヒストグラムの線形変換

ここでは、レベル補正の時にどのような内部処理が行われているのか勉強していきます。

 

 「レベル補正とヒストグラム」のページで、レベル0にある黒のポイントをレベル50の位置に移動させました。

画像は一段と暗くなりました。この時に、フォトショップでは「ヒストグラムの線形変換」と言われる処理が行われています。その処理は下記の公式で表されます。

レベル0の黒のポイントをレベル50にした時に、例えばレベル60は、{(60-50)÷(255-50)}×255=12.4・・・で、レベル12の明るさに置き換えられます。もともとレベル60あった明るさがレベル12に置き換えられたように、この処理の場合、全体的にレベルは低い値に置き換えられるので画像も暗いイメージになっていきます。

※注:実際にPhotoshopがこのようなアルゴリズムで処理を行っているかどうかは不明です。処理のイメージをつかむ程度に理解して頂ければと思います。

 

  もう一つの例であった、レベル255にある白のポイントをレベル200にした時の計算も考えてみます。

画像は全体的に明るくなりました。レベル255の白のポイントをレベル200にした時に、例えばレベル60 は、{(60-0)÷(200-0)}×255=76.5で、レベル76もしくは77の明るさに置き換えられます。もともとレベル60だった明るさがレベル76か77に置き換えられたように、この処理の場合、全体的にレベルは高い値に置き換えられるので画像も明るいイメージになります。

 

 このような処理を行うと、ヒストグラムは下図のように、クシのような歯抜けのギザギザ形になり、画像はグラデーションが失われコントラストがはっきりとしてきます。

 

↓極端なレベル補正を行った場合の画像とヒストグラム